家族心理学についての研究は大学をはじめとしてさまざまな機関で行われています。就職に有利に働く資格については、家族心理カウンセラーや家族心理インストラクターなどがあり、増え続ける多くの家族問題解決のためにカウンセラーやインストラクターとして対応にあたることになります。インストラクターは、単に当事者である本人や家族の悩み解決だけでなく、家族心理の考えで問題解決を図ろうとしている病院や施設のスタッフに対してアドバイスを送ったり、必要とする人に対してインストラクターとして講演活動を行ったりする役割も果たすことになります。家族心理教育インストラクターは、家族心理教育養成研修会事業の養成セミナーを受講して講師経験を積むことによって認定されます。 

家族心理教育インストラクターとは

家族心理教育インストラクターとは、家族支援におけるエンパワメントや協働性を意識した支援を行う知識や技法を習得した人のことをいいます。少子化や高齢化によって子育てや介護の重圧が家族そのものを不安定にさせています。そんな社会状況の中で、家族支援を行う必要が生まれています。この家族支援にあたるのが家族心理教育インストラクターなどの専門家です。

家族支援は、家族の中で問題になっている当事者はもちろんのこと、家族全体に対して関わることで家族問題に対して高い効果があります。家族に踏み込んで問題解決に当たる際にはプライバシーの観点から配慮することも必要ですが、家族心理学という専門的な考えを持って家族支援を受けた家族は、見事に立ち直っているケースも多いです。ここに、家庭崩壊寸前で家族心理教育インストラクターのアドバイスを受けて立ち直った家族をご紹介します。

『私の家族に中3の息子がいます。勉強嫌いが招いた結果非行に走り警察をはじめ、いろいろな方にご迷惑をかけてきました。指導を受けるたびに息子のいらだちは私たち家族に向き、主人や息子の兄弟を含めて家庭崩壊という危機を感じるようになりました。そんなときに相談に乗っていただいたのが家族心理教育インストラクターの方です。

息子の面談がうまくいくのか不安でしたが、週一回の面談で日に日に心を開いて息子の方から話をするようになってきました。ある日「俺、高校に行きたい。」という言葉が息子の口から出たのです。その時「家族みんなで応援する」という一体感が私たち家族に生まれました。その後も前向きに生きようとする息子の言動が多くなり喜びで一杯です。家族心理学という学問はよくわかりませんが、高度な専門知識やスキルを持ったインストラクターの方に感謝しています。』

家族心理教育インストラクターは、各地で研修会を実施することを通して、家族心理教育やその基礎になっている精神科医療や治療などのケアについて実践方法を広げています。その根底にある考え方は「当事者とともに家族の負担を軽減していく」というもので、家族心理(心理教育・家族教室)ネットワークでも大きな役割を果たしています。

家族心理教育インストラクターになるには

家族心理教育インストラクターは、心理教育・家族教室ネットワークが主催しています。家族心理教育インストラクターは、当ネットワークが実施する研修会で講師活動を行う資格ですから、養成セミナーでしっかりと学んで講師経験を積んでいくことが必要になります。セミナーの申込み要件、アシスタント経験の認定基準は次のようになります。

セミナーの申込み要件

要件1:ネットワーク会員として登録すること

要件2:家族支援の大切さを意識して日常的に取り組んでいること

要件3:家族心理教育認定インストラクターに求められることを理解していること

要件4:家族心理教育プログラムの実地経験が3年以上あること

要件5:研修会を1回以上受講し、その内容について理解していること

アシスタント経験の認定基準

基準1:研修会の講師として2日間(11時間)関与すること

基準2:研修会のミーティングに参加すること

基準3:1セッションの講師を主担当として関わること

基準4:家族心理教育インストラクターの指導を受けること

これによってアシスタント修了となり、ネットワーク運営委員会で承認されたら家族心理教育インストラクターとして認定されます。本気で家族心理教育インストラクターになることを考えられる場合には、専門的な知識やスキルとともにインストラクターとしての資質や能力を身につけていかなければなりません。これからの時代にますます家族心理学インストラクターの需要が多くなり活躍の場は確実に見込まれますからこの資格は価値があります。

家族心理教育インストラクターとしての心構え

家族心理教育インストラクターとしての心構えは、当該者や家族支援の観点で信頼関係の構築が一番大切なことになります。家族の日常に入り込んでいくことになりますから、態度や話し方などのマナーについては必需です。また、インストラクターとしての家族心理教育の理論や実践については、日々研鑽しさまざまな事例研究を基にして対応にあたらなければなりません。

さらには、カルチャースクールなどからの講師依頼もあります。家族について心配事がある方、家族心理を学びたいという方も多く、家族心理教育というものを一般の方にもわかりやすく伝達できるように日頃から資料作成や話す内容の整理などを行っておくことも必要になります。また、家族心理教育インストラクターは、インストラクター同士の情報交換もしっかりとしておくことも大切です。自らの知見を広げ力量を高めるための努力も家族心理インストラクターとしての心構えと言えます。

家族心理教育インストラクターについて詳解!家族のことを本気で考えます まとめ

どんな家族も幸せな瞬間がある(あった)はずです。その家族が悩みや不安を抱えて困っている・・・家族心理教育インストラクターは、家族心理を考えるプロとしてその対応にあたります。家族心理インストラクターは、家族のことを本気で考えるプロとして問題を抱えるそれぞれの家族のために活躍します。家族という人間の内面に迫るカウンセリングは、難しいという一方でたいへんやりがいのある仕事として注目を浴びています。