家族心理学に興味があるものの、どうやって学べばいいのかわからないという人は多いです。ネット上にもあまり情報がなく、どの本を読めばいいのかさえもわからず、学ぶことを諦めてしまう人さえいるのが現状です。

そこでこの記事では、家族心理学のおすすめ本を厳選して5つご紹介します。

マンガでわかる家族療法

家族心理学について知りたい、でもいきなり専門書を読むのは…という人が気軽に一冊目に読む本です。

家族心理学というよりも家族療法の本ですが、内容としては興味を持って読めるものになっています。マンガでわかる家族療法は2冊出版されており、1巻が親子のカウンセリング編、2巻が大人のカウンセリング編になっています。家族療法でセラピストがどのように家族と協力して問題解決をしていくのか描かれていて、とてもわかりやすいです。マンガなのでイメージが湧きやすいというのは大きいです。専門書を読んでいるけれども、文字だけでは全くピンと来なくて困っているという人に特におすすめできます。

とはいえ、中には「マンガの本なんて参考になるの?」と思う方もいるかもしれません。しかしながら、マンガでわかる家族療法を監修しているのは、家族心理学で有名なベテランの東豊先生です。決して眉唾なものではなく、その内容はきちんと保証されています。

そのため、将来カウンセラーを目指すという人にも参考になる内容になっています。マンガなので空き時間にサラッと読めますから、なかなか読書の時間が取れないという人にもおすすめできます。マンガでわかる家族療法でイメージをつかんだら、普通の専門書に移ることをおすすめします。

よくわかる家族心理学 (やわらかアカデミズム・わかるシリーズ)

よくわかる家族心理学は、初学者が読むのにおすすめの家族心理学の本です。

比較的平易な文章で書かれているため、家族心理学が何かよくわからないという人でも、読み進めることができるでしょう。よくわかる家族心理学は、家族に何が起こっていて、どういう変化が起きているのかということについて心理学的に解説してある本です。

晩婚化、非婚の増加、家庭内暴力、育児、虐待、引きこもりといった家族に関する話題について浅く広く取り上げています。網羅的に取り上げているので、とりあえず家族心理学に知りたいという人にぴったりです。

恋愛の話がある章もあるので、興味を持って読み進めることができるでしょう。まずはよくわかる家族心理学で全体像を把握して、特別興味がある分野の本を読み進めていけば、スムーズに知識を増やすことができます。

家族の心理―家族への理解を深めるために (ライブラリ実践のための心理学3)

こちらも初学者向けの家族心理学の本です。

家族とは何か、社会における家族の役割とは…ということがわかりやすく解説されています。家族理解に役立つ臨床理論や援助技法、アプローチの実際にまで踏み込んで書いてあるためとても勉強になります。実際に大学の授業でも使用されることがある本ですから、内容は十分でしょう。

本格的に家族心理学の本で勉強したいと思うものの、あまりにも専門的過ぎる本はついていけない…という方は家族の心理―家族への理解を深めるために (ライブラリ実践のための心理学3)を読んでみることをおすすめします。もしもこの本が難しいと感じる場合は、よくわかる家族心理学などを読むといいでしょう。

家族療法のヒント

上級者向けの家族心理学の本です。

実際に現場で活躍している東豊先生の本なので、実践的でとても参考になる内容になっています。家族心理学に興味があり、将来カウンセラーを目指すという人は、必読と言っても過言ではないでしょう。本書は2部構成になっており、第1部は家族療法のエッセンスと変遷、歴史的な背景を学ぶ内容になっています。

第2部は事例を通して現実的にセラピストがどのような工夫をしているのか知ることができる構成になっています。一度読んだだけではとても呑み込める内容ではないですが、間を空けて何度も読むと、その時々で発見があるでしょう。

家族心理学ハンドブック

日本家族心理学会の集大成とも言える本です。内容は上級者向けで、初心者には不要です。いわゆるマニア向けの本と言っていいでしょう。

家族心理学ハンドブックは、様々な視点から家族について解説し、家族心理学の理論とテクニック、ライフステージに応じた援助方法などについて書かれています。倫理や研究についても踏み込まれていた内容になっていますから、家族心理学を極めたい、とにかく知識を蓄えたいという人におすすめの本です。

家族心理学ハンドブックは500ページ近くあって内容が多いので、全部を読もうとせずに、必要なところだけ読むという使い方もあります。自分の状況に応じた読み方をしたいところです。

自分に合った家族心理学の本を読むのが大事

家族心理学の本は数多く出版されています。それぞれ難易度や書かれている分野に違いがありますから、自分に合ったものを選んで読むのが大事です。

たとえいい本であっても、今の自分に合っていないと、とても退屈なものに感じてしまいます。実際に本を買う前に、今自分は家族心理学についてどれだけ知っているのか、また、家族心理学の中でも特にどのような内容に興味があるのかよく考えてみましょう。それに応じて読む本を選べば、今の自分に合った本を手に取ることができます。

ご紹介した5つの本も、今全て読む必要はありません。既に知識がある方は上級者向けだけでいいですし、全く知識がないという方は、まずは初学者向けの本を読みこむようにしましょう。そのあとで自分に必要だと感じたときに読めばいいのです。焦らずじっくりと家族心理学の知識を蓄えていきましょう。

家族心理学の本を読んだらアウトプットを

家族心理学の本は、一度読んで満足しないでください。一度読んだだけでは自分のものとして身に着いておらず、実践に役立てることができません。読んだら本の内容を人に話す、実践で生かすといったことをして、アウトプットするようにしましょう。家族心理学の本の内容が自分のものになれば、立派なセラピストへと一歩近づくことができます。